- OJTをやっているがうまくいっていない・・・。
- OJT担当者もうまくいかなくて悩んでいる・・・。
- OJTがうまくいかない理由を教えてほしい!
このような悩みを抱えているマネジャーの方へ。
せっかくOJT担当者をつけているのに「なぜうまくいっていないのか」「どこを改善すればいいのか」がわからないとつらいですよね。
もしかしたら、新入社員のOJTを行う上での環境づくりができていないことが原因かもしれません。
今回は、新入社員のOJTがうまくいかない5つの理由とは?についてお伝えしますので、ぜひご覧ください。
新入社員のOJTがうまくいかない5つの理由とは?
まず、前提となるOJTの意味について見ていきましょう。
OJTは「On the Job Training」(職場内訓練)の略称で、
になります。
ポイントは、業務を指導するだけではないという点です。OJTがうまくいかない主な原因は、「人を育てるという意識よりも、業務を指導するという意識で行っていること」にあります。
なお、OJTは、自律して仕事ができるようにするようにするための人材育成手法の一つになります。(その他の人材育成手法は、また別の機会にお伝えしたいと思っています。)
では、OJTがうまくいかない理由について見ていきましょう。1つ目は、OJT担当者への動機づけができていないことです。
OJT担当者にとって、後輩指導することでどんな良い点があるのでしょうか?
例えば以下のとおりです。
【OJT担当者にとっての良い点】
- 教えることによって知識量や能力がアップする
- 後輩の目線で考える柔軟性が身につく
- 周囲からの信頼が高まる
- 後輩が育つ喜びと指導者としての自信が得られる
- 後輩が育つことで新たな仕事にチャレンジすることができる
- 将来マネジャーになったときに役立つ
動機づけができていないと、「仕事が忙しいのになぜ自分がやらなければいけないんだろう・・・。」といった感じでモチベーションが上がらず、後向きになってしまいがちです。なぜ、部下にOJT担当者を任せたいのでしょうか?まずはマネジャーさんの言葉で動機づけすることから始めましょう。
2つ目は、指導が場当たり的になっていることです。
OJT担当者にお任せ状態になっていると指導が場当たり的になりがちです。例えば、以下のような状況になっていないでしょうか?
【場当たり的なOJT】
- 具体的なOJTの内容が決まっていない
- 適切な指導方法について指示していない
- 時期や期間について指示していない(いつまでにどう指導・育成してほしいのか?)
- 育成計画がなく、OJT担当者と新人が一緒に仕事をこなしながら教えている
特に、一緒に仕事をしながら教えてアドバイスする形だけでは場当たり的なOJTとなって、その場でしか使えない知識としてインプットされやすいです。
仕事を体系化して計画的に教えていくことができると育成力が高まりますので、まずはOJTを始める前の準備として「いつまでに」「どんな仕事を」「どうできるようになってほしいのか」について確認することから始めましょう。
3つ目は、OJT担当者を評価する仕組みがないことです。
新人の成長の評価はするのですが、OJT担当者が行うOJTの評価がされていない企業が多いのが実情です。
理由①でOJT担当者への動機づけの重要性についてお伝えしましたが、OJT担当者のモチベーションをさらに向上させるには、人事評価(目標管理)の項目の一つとして評価するのではなくOJTを独立した項目で評価する仕組みが必要です。評価基準の例は以下のとおりです。
【評価基準例】
- 指導する新人の成長度合い
- 教える能力
- OJTの進め方
- 責任感
注意点としては、評価を気にして指導する新人の成長を急がせないようにすることが大切です。人それぞれの成長スピードがあります。それを考慮した上で計画して、計画からズレた場合はOJT担当者と都度調整していきましょう。
理由④ OJTの目標設定ができていない
4つ目は、OJTの目標設定ができていないことです。
目標設定ができていないと、理由②でお伝えした「指導が場当たり的」になり、効果的なOJTができません。目標設定が必要な理由は以下のとおりです。
【目標設定が必要な理由】
- 自ら目標設定したり、目標設定に関わったりした方が、「やらされ感」が減って自発的・意欲的に行動するため
- 目標を設定する人の役職が高ければ高いほど、現場から離れた抽象的な目標になりやすいため(現場での目標設定が必要!)
- マネジャー、OJT担当者、新入社員で目標を共有すると、実行されたOJTにズレが少なくなるため
目標設定には、マネジャー、OJT担当者、新入社員の三者で共有して検討していきましょう。
5つ目は、新入社員の目線に合わせて指導できていないことです。
OJT担当者は、新入社員が担当する仕事を難なくこなせるだけの経験があり、その実績が認められている「仕事ができる人」が担当することが多いです。一方で新入社員は、仕事に関しては未経験の初心者ですので一から教える必要があります。
「名選手、名コーチにあらず」という言葉がありますが、知識、技術、経験が申し分ないのにうまく教えて育てることができない場合は、相手の立場に立って教えることができているかどうか確認する必要があります。
OJT指導者が、新入社員の目線で「理解力」や「仕事を身につける能力」を把握しながら指導しているか確認してみましょう。ポイントは、一方的に指導せず新入社員に質問をして、理解できているか確認しながら指導できているかどうかを確認することです。指導している様子を観察してみましょう。
- 理由① OJT担当者への動機づけができていない
- 理由② 指導が場当たり的になっている
- 理由③ OJT担当者を評価する仕組みがない
- 理由④ OJTの目標設定ができていない
- 理由⑤ 新入社員の目線に合わせて指導できていない
どのような環境でOJTが行われているかOJT指導者とよく話し合ってみましょう。OJT指導者がやりやすい環境づくりを行うために必要なことが見えてきますよ。
研修担当者様、調達マネジャー様向けに「入社3年目育成研修」に関するご相談を無料でお受けしています。
お気軽にお問い合わせください。
↓
お問い合わせフォーム