「ベテラン社員が人事異動でいなくなってしまい、大半が若いメンバーになってしまった・・・。」
「ベテラン社員が定年間近なので若手社員へノウハウを継承させたい!」
ノウハウ継承にお悩みのマネジャーの方へ。
もしかしたら、ベテラン社員、若手社員それぞれを動機づけすると進むかもしれませんよ。
今回は、ベテラン社員から若手社員へのノウハウ継承が進まない理由をお伝えした上で、ベテラン社員から若手社員にノウハウを継承するポイント3つについてお伝えしますのでぜひご覧ください。
ベテラン社員から若手社員にノウハウを継承するポイント3つ
ベテラン社員から若手社員にノウハウを継承できない理由3つ
まず、ベテラン社員から若手社員にノウハウを継承できない理由3つについて、見ていきましょう。
理由① ノウハウ継承を行う環境が整っていない
1つ目は、ノウハウ継承を行う環境が整っていないということです。そもそもノウハウを共有する仕組みが未整備だと、継承したくてもできない状況になります。属人化を容認したままでは、たとえツールを導入してもノウハウの継承は困難ですよね。ノウハウを保有するベテラン社員個人の問題ではなく、会社側が情報共有の仕組みや意識を改善しなければなりません。
理由② ベテラン社員がノウハウ継承で仕事がなくなることを恐れている
2つ目は、ベテラン社員が、ノウハウ継承で自分の仕事がなくなることを恐れているということです。口には出さなくても、これまで培ってきたノウハウによって、自分にしかできない仕事をすることで存在価値をアピールしたいと考えているベテラン社員もいます。また、ノウハウ継承後に、別の仕事を任されるよりも今までやってきた仕事を継続する方がいいと感じているベテラン社員もいるでしょう。
理由③ 若手社員が教わることに消極的である
3つ目は、若手社員が、教わることに消極的であるということです。ベテラン社員が積極的にノウハウ継承しようと思っていない中、若手社員から積極的に教えてもらおうと動くことは勇気がいるものです。また、ノウハウが見える化(文書化)されていないことで理解を深められず、途中で挫折してしまう若手社員もいるでしょう。
ベテラン社員に動機づけするポイント
では、ノウハウ継承を進めるために必要な、ベテラン社員・若手社員それぞれを動機づけするためのポイントについて見ていきましょう。
まず、ベテラン社員からです。
①ノウハウ継承の目的を共有する
1つ目は、ノウハウ継承の目的を共有することです。まず、会社としてノウハウ継承を実行していく方針をベテラン社員と共有することが必要です。もし、会社全体として方針に組み込むことがすぐにできないようであれば、まず、部門方針に取り入れることをお勧めします。それにより、ベテラン社員個人にお任せではなく、部門として支援することができるからです。
②目標管理のテーマに選定する
2つ目は、目標管理のテーマに選定することです。会社としてベテラン社員に期待する役割を実行してもらうために、目標管理のテーマとして取り組んでもらうことです。もちろん、本人の意向を確認した上でとなりますが、評価基準の1つとして加えることは動機づけに有効です。
③ノウハウ継承のサポートする(教え方の支援)
3つ目は、ノウハウ継承のサポートをすることです。ベテラン社員にとっては、「当たり前」にできる仕事であるため、仕事を始めてから終えるまでの手順や注意点、スキルアップするために学んだことなどについて、教えることが苦手な人もいます。ベテラン社員に若手社員への教え方をテーマにした研修を受けてもらうといったサポートをすることで、スムーズにノウハウ継承を進められます。
若手社員に動機づけするポイント
最後に、若手社員に動機づけするポイントを見ていきましょう。
①ベテラン社員からノウハウを教わる目的を伝える
1つ目は、ベテラン社員からノウハウを教わる目的を伝えることです。
(例)
- ベテラン社員の経歴や実績を伝え、教わることが若手社員に役立つことを伝える
- ベテラン社員からでないと学べないノウハウであることを説明する
- ベテラン社員と一緒に仕事をする期間は限られていて期間内に吸収してもらいたいと伝える
「今日からベテラン社員のAさんに仕事を教わってください。」と伝えるだけでなく、目的を説明することで動機づけしていきましょう。
②教わり方のポイントを伝える
2つ目は、教わり方のポイントを伝えることです。目的を説明しても教わる側の姿勢に問題があると、ベテラン社員も教えたくなくなってしまいます。教わり方のポイントを伝えておきましょう。
(例)
- ベテラン社員に敬意を払う(「本日から指導いただきます。しっかり学んで仕事に活かしたいと思っています。よろしくお願いします。」)
- ノートを用意し、教えてもらったことをメモして疑問点はそのままにしないで都度質問する
- 教えてもらったことをしっかり復習し、覚える姿勢を行動で示していく
3つ目は、双方から経過報告してもらいフォローすることです。
ノウハウ継承はなかなか順調にはいかないものです。
- 覚えるまでに時間がかかる
- 覚えるのは早くてもすぐに忘れてしまう
といった若手社員によってそれぞれ特徴があります。ベテラン社員、若手社員それぞれから経過報告してもらい、「教え方」「教わり方」のフォローをしていきましょう。たとえ、ノウハウが専門的で難しい内容であっても、「教え方」「教わり方」であればマネジャーの方もフォローしやすいはずです。ベテラン社員と若手社員の間に入って橋渡し役を買って出ましょう。
- ベテラン社員から若手社員にノウハウを継承できない理由は、「ノウハウ継承を行う環境が整っていない」「ベテラン社員がノウハウ継承で仕事がなくなることを恐れている」「若手社員が教わることに消極的」
- ベテラン社員にノウハウ継承を動機づけるポイントは、「ノウハウ継承の目的を共有する」「目標管理のテーマに選定」「教え方のサポート」
- 若手社員にノウハウ継承を動機づけるポイントは、「ノウハウを教わる目的を伝える」「教わり方を伝える」「双方から経過報告してフォローする」
マネジャーの方が、ベテラン社員、若手社員それぞれの動機づけを行った上で、「教え方に慣れていないベテラン社員」「教わり方に慣れていない若手社員」の間に入ってそれぞれをフォローすること。これがノウハウ継承実現のポイントです。ノウハウ継承のヒントにしてもらえたらうれしいです。
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