「板挟み」の調達部門を、社内から応援される「調達主導」の組織へ。
調達出身のコンサルタントが組織風土改革を支援します!

受付時間:10:00〜18:00 定休日: 土日祝

  1. ブログ
  2. 「調達・購買部門」関連記事
  3. 【調達部内会議】《Q&A》「営業の所要提示が遅くて交渉できない」と嘆く調達部員に、調達マネジャーはどう答えるべきか?
 

【調達部内会議】《Q&A》「営業の所要提示が遅くて交渉できない」と嘆く調達部員に、調達マネジャーはどう答えるべきか?

【調達部内会議】《Q&A》「営業の所要提示が遅くて交渉できない」と嘆く調達部員に、調達マネジャーはどう答えるべきか?
  •  「部内会議で価格交渉の進捗を確認しても、『営業部門からの所要提示が直前すぎて、仕入先と交渉する時間が全くありません』という返答が繰り返される。調達部員が外部環境のせいにして諦めてしまっており、調達マネジャーとしてどう言葉を掛ければ前向きな議論に変えられるのか悩んでいる・・・」
  •  「営業部門に対して『もっと早く情報を出してほしい』と正論を伝えても、一向に改善されない。板挟みになっている調達部員からは『営業部門が動いてくれない限り、自分たちには何もできません』と突き放したような言い方をされ、調達チーム全体のモチベーションが下がっていることに危機感を感じている・・・」
  •  「時間的制約を理由に、見積合わせも十分にできないまま発注せざるを得ない状況が続いている。調達担当者の『本来はもっと工夫したいのに』という悔しさや不満が溜まっているのを感じるが、現状の制約の中で、どういう方針を示せば、調達部員が納得感を持って動けるようになるのか分からず立ち止まっている・・・」

「営業部門からの情報が遅すぎて、検討する時間なんてない。」部内会議の場で、調達部員からそんな切実な訴えを聞き、頭を抱えてしまったことはないでしょうか。

営業部門へ早期の情報共有を働きかけても、現場の状況はすぐには変わらないものです。正論だけでは動かない社内調整の壁を前に、板挟みとなった調達部員の間に諦めの空気が広がってしまうのは、調達マネジャーとして最も避けたい事態です。

しかし、こうした手詰まり感のある状況だからこそ、部内会議で調達マネジャーが示す「方針」によって、調達チームの動きが変わってきます。相手を変えることを待つのではなく、まずは自分たちの「取り組み方」を変えることで、結果として関係部署を動かしていくことができるようになります。


今回のブログは、時間的制約に苦しむ調達部員に、今どのような言葉を掛け、どのような指針を示すべきかについて解説します。調達チームの連帯感を取り戻し、組織として一歩前へ進むためのヒントにしていただけたらと思います。


今回は、調達部内会議】《Q&A》「営業の所要提示が遅くて交渉できない」と嘆く調達部員に、調達マネジャーはどう答えるべきか?についてお伝えしますので、ぜひご覧ください。



【調達部内会議】《Q&A》「営業の所要提示が遅くて交渉できない」と嘆く調達部員に、調達マネジャーはどう答えるべきか?



Q「営業の所要提示が遅くて交渉できない」と嘆く調達部員に、調達マネジャーはどう答えるべきか?

A 「調達部員を一人で悩ませるのではなく、現状を「組織全体の課題」として一緒に引き受ける姿勢を示してください。相手(営業部門)が変わるのを待つのではなく、今の環境でできる小さな実績を積み上げ、関係部署を動かすための「確かな根拠」を自分たちで作っていくという考え方が重要です。目の前の社内調整を「やらされ仕事」としてではなく、調達部門の環境を変えていくための「最初の一歩」へと捉え直すことが解決の指針となります。」



「調達部員が『営業部門の所要提示が遅くて交渉できない』と嘆く3つの理由

なぜ、部内会議の場で調達部員から「営業部門の対応が遅いために、交渉の時間が取れない」という嘆きが出てしまうのでしょうか。その背景には、調達部門特有の3つの要因が潜んでいます。

理由① 目先の調整に追われてしまい仕入先と交渉する時間を確保できない

調達部員は日々、関係部署からの急な納期調整や、現場で発生する品質トラブルの対応、さらには仕入先からの細かな問い合わせなど、膨大な「差し込み業務」に追われています。目の前の火消しに全力を注ぐあまり、本来のミッションである価格交渉に向けた戦略を練ったり、仕入先とじっくり対話したりするための時間を捻出できなくなっている調達部員が多いです。

理由② どのように仕入先と価格交渉すればいいかわからない

特に経験の浅い若手の調達部員に多く見られる傾向ですが、交渉の「具体的なやり方」が分からず、立ち止まっているケースがあります。情報の提示が遅いという状況下では、仕入先から提示された見積書をそのまま受け取り、社内承認を得るだけのルーティン業務になりがちです。「時間がない」という言葉の裏には、限られた時間内でどう交渉の糸口を見つければよいか分からないという戸惑いが隠されています。

理由③ 技術・設計部門が仕入先に直接見積依頼をしている

特に工事関連の案件を扱う企業に顕著ですが、関係部署である技術・設計部門が、調達部門を通さずに直接仕入先へ見積依頼を行ってしまうケースがあります。調達担当者が関与したときにはすでに仕様や条件が固まっており、見積合わせなどの価格交渉を行う余地が物理的に失われていることもあります。こうした「事後報告」に近い状況が、調達部員の無力感と嘆きを強める原因となっています。

これらの理由は、調達部員個人のやる気の問題ではなく、調達チームとして向き合うべき構造的な課題です。調達マネジャーがこうした背景を正しく理解することが、解決への第一歩となります。
 

 

部内会議での方針の示し方

調達部員の嘆きに対し、調達マネジャーはどのように向き合うべきでしょうか。部内会議の場ですぐに実践できる、方針の示し方を3つのステップで説明します。

ステップ① 調達部員への共感を示す

いきなり新しい方針を伝えても、疲弊している調達部員の心には届きません。まずは、厳しい制約の中で日頃から最善を尽くしていることを労い、現状の大変さについて理解している姿勢を示すことが重要です。


  • 共感を示す声かけ(例)
「厳しい納期や情報不足といった制約がある中で、日々関係部署や仕入先との調整への対応、ありがとうございます。今の状況で交渉時間を捻出することがいかに難しいことであるかについて私も十分に理解しています。」

まず、自分たちの思いが受け入れられたと感じることで、調達部員は次の話を聞く準備が整います。

ステップ② 調達部門の方針を伝える

次に、現状を打破するための具体的な方針を提示します。大切なのは「営業部門が変わるのを待つ」のではなく、「まずは自分たちができる範囲で実績を作る」という姿勢です。限られた条件でも成果を出す姿勢を見せることが、結果として営業部門にこちらの要望を聴いてもらうための近道になります。

  • 方針の伝え方(例)
 「現在の条件においても、例えば一部の品目だけでも見積合わせを行うなど、取り組めることはあるはずです。まずは今の制約下でやれる限りのことをやってみましょう。私たちが成果を出し続けることで、初めて営業部門に対しても、『所要提示を早めてほしい』というこちらの依頼を対等に聴いてもらえるようになります。」

例のように、自分たちの行動が関係部署を動かす説得材料になるという方針を明確に示します。

ステップ③ 調達部員への動機づけをする

最後は、その行動が調達部員自身にどのようなメリットをもたらすのかを伝え、前向きな意欲を引き出します。環境が改善され、仕事の質が高まるイメージを共有することが大切です。

  • やる気を引き出す声かけ(例)

「今の状況で交渉を形にできれば、関係部署からの信頼が高まり、無理な依頼が来る前に相談してもらえるような環境へと変えていくことができます。」


「限られた時間の中で成果を出す経験は、皆さんの交渉スキルの向上に直結します。それは将来的に、より難易度の高い案件でも対応できるという自信に繋がるはずです。」


「この取り組みによって少しずつ業務を前倒しにできれば、現在の多忙な状況から抜け出し、仕入先見直しの検討や毎期のコストダウン交渉などの仕事に時間を使える調達チームを一緒に作っていくことができます。」

例のように、行動の先にある「環境改善」と「自己成長」をセットで伝えることで、調達部員の自発的な動きを促します。


まとめ

  • 嘆く理由① 納期調整や品質トラブル等の差し込み業務に追われ、価格交渉の時間を確保できない。
  • 嘆く理由② 交渉の具体的な進め方が分からず、仕入先の見積書を承認するだけの業務に陥っている。
  • 嘆く理由③ 関係部署が仕入先へ直接見積依頼をしてしまい、調達部門が介在する余地がない。
  • 部内会議での方針の示し方 ステップ① 厳しい制約の中で奔走する調達部員に対し、まずは日頃の尽力を労い、共感を示す。
  • 部内会議での方針の示し方 ステップ② 成果を出し続けることが営業部門を動かす近道であるという調達部門の方針を伝える。
  • 部内会議での方針の示し方 ステップ③ 環境改善と自己成長をセットで伝え、調達部員が主体的に動くための動機づけを行う。
今回のブログでは、営業部門の所要提示が遅いという厳しい制約がある中で、調達マネジャーがどのように調達部員を導くべきかということについてお伝えしました。


調達部員の嘆きの背景には、時間不足やスキルの不足、関係部署との連携不備といった構造的な課題が存在します。これらを放置したまま精神論を説くのではなく、まずは現状を正しく理解し、調達部門としての「取り組み方」を再定義することが、調達マネジャーの大切な役割です。


まずは、次回の部内会議において、現場で奮闘する調達部員への「共感」を言葉にすることから始めてみてください。その上で、自分たちの取り組みによって関係部署を動かしていくための前向きな方針を示すことが、調達部員の「もう一度頑張ってみよう!」というやる気を引き出すきっかけになると思います。



【無料相談】自社に合った「方針の伝え方」を一緒に見つけませんか?

ブログを読み進める中で、「自社の状況なら、どんな言葉をかけるのが正解なのだろうか」と迷われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。関係部署との長年の関係性や、今の調達チームの状況を考えると、いざ部内会議で方針を伝えようとしても、一人ではなかなか言葉がまとまらないものです。


そんな調達マネジャーの皆さまをサポートするために、応援のチカラでは、【ワークショップ型研修】『組織の空気が変わる』を体験する!調達チーム会議マニュアル実践セッション」をご用意しています。


このセッションでは、単なる一般論ではなく、皆さまが直面している具体的な課題に合わせた「方針の示し方」や「調達部員への声掛け」を一緒に整理し、現場でそのまま使える形へと磨き上げていきます。


「自分たちの会社に合った、より良い取り組み方」について、専門家の視点を交えて客観的にシミュレーションしてみませんか?まずは、無料相談を通して、調達チームの空気が変わる最初の一歩を体験していただければ幸いです。

お気軽にお問い合わせください。

     ↓

お問い合わせフォーム
関連エントリー

 応援のチカラ 

まずはお気軽にお問い合わせくださいね。

電話番号:090-4593-3959

受付時間:10:00〜18:00

定休日 : 土日祝

所在地 : 神奈川県川崎市中原区下小田中1-32-5  会社概要はこちら

お問い合わせ